カーアクセサリー用の特殊ネジ製作
2015/09/17
カーアクセサリー用の特殊ネジ製作
<特殊ネジ製作のご依頼経緯>
今回は、愛知県のカーアクセサリーメーカー様から、車のギアチェンジを行うシフトレバーのジョイント部分に使う、特殊なネジの製作依頼です。
このお客様は、懇意にされている業者様に今回の特殊ネジ製作の依頼をされたとのことでしたが、図面が無く、ネジ山の高さなど、わからない部分が多かったので、受けるのは難しいと断られたようでした。
困ってインターネットで別の業者を探していた時に、たまたま杉原産業のホームページを見ていただいて、ご相談を受けました。
まず、サンプルの打ち合わせをするために会社に来社されるという話でしたが、作りたいものの形などを口頭でご説明いただいていたので、それまでにサンプルを作って打ち合わせ時に見せた方が話が早いだろう!と思い、図面が無い状態でしたが、サンプルを作りました。
ネジ部分のサイズも分からない、ネジ切り深さも分からない、わかるのは形と用途だけの状態だったので、サンプル製作は今までの経験を基に製作を行いました。
1週間後に打ち合わせでお客様が弊社に尋ねられたので、早速サンプルを見ていただきました。
お客様からは「えっ、もうできてるんですか?しかも、これでばっちりですよ!」と驚きと喜びのお声をいただき、打ち合わせで詳しく色々とお話をして、正式な設計図が送られてきました。
そこで、改めて100個のご注文を頂きました。
<特殊ネジの製作工程>
切削加工(NC自動旋盤のスイス型)で、ネジ全体の縦幅31ミリ外径14ミリ、ツバの部分横幅18ミリ、縦幅3ミリの原形を作る。
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ネジ空洞部の内径10ミリ部分に9ミリドリルで22ミリ開け、内径8ミリ部分は6ミリドリルにて貫通地点の33ミリまで開ける。
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内径のネジ加工は、ボーリングバイトにて10ミリの部分のみ行い、そのあと、ツバ側内径部分に面取りを行う。
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内径8ミリ部分はベンチレース加工(卓上旋盤)でタップというドリルを利用して内系調整を行う。
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ツバの内径部分の面取りは1.5角バイト(角型の棒みたいなもの)を使い、下挽き(ちょっと荒い下地みたいなもの)をする。
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ネジ部分の面取り
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突切りでネジ山加工を行います。
このようにしてネジを作りました。
<担当者から一言>
今回の特殊ネジは、最初は図面がない状態でサンプルを作るなど、リスクになるようなことも多く、堅実な業者さんであれば、なかなか引き受けにくいだろうな~と感じましたが、最終的にはお客様から「今まで出来なかったことを、これからも色々と相談させていただきます」とお声もいただき、うれしい限りです。
杉原産業では、多種多様な金属パーツ、特殊ネジ等もお手伝いをさせていただいております。
他所の業者さんに断られたけど諦められない金属パーツ、特殊ネジがありましたら、「やってもらって良かった」そう言ってもらえるように40年のノウハウで「できません。ではなくやってみる、難しそうでも考えます!」の気持ちでご対応させていただきます。お気軽に大阪の杉原産業にお問合せください。