クラシックカメラの修理に必要な部品を製作 | 半世紀前になくなったメーカーの物
2019/01/15
クラシックカメラの修理に必要な部品を製作 | 半世紀前になくなったメーカーの物
とある業者様より、「あるクラシックカメラの修理に必要な部品を製作してほしいです」とご依頼がありました。
「製作してもらいたい部品を図面におこして説明するのは難しい…」ということで、まずは部品単体イメージと取付イメージが分かる写真を送って下さいました。
まさに”アンティーク”なイメージを持つ各部品ですが、なんとこの部品を使ったカメラは少なくとも半世紀以上前に作られたものだそうです。
お客様いわく、カメラを作っていたメーカーはとうの昔になくなってしまい、このカメラを専門に修理を請け負っていた修理業者も、今から10年ほど前になくなっているとのことでした。
つまり、このクラシックカメラの修理に必要な新しい部品は、現在まったく手に入れる手段がなく、「先方の依頼にお応えすることができない…」と、お客様は大変お困りでした。
「ぜひ検討してもらえれば…」というニュアンスでのご依頼でしたが、オンリーワンの部品の復元力には自信を持っている当社の力を発揮したく、喜んでご依頼を引き受けさせていただきました。
送っていただいたカメラ部品の実物を基に、新しい部品を製作した
お送りいただいた画像を見るだけでは、精密にカメラの部品を復元することはできないので、写真の部品を実際に当社まで送っていただくように、お願いをしました。
届いたカメラの部品の形状はまれにみる複雑さでしたが、当社の製作・加工技術を持ってすれば、何とか完成させることができると判断しました。
特に複雑な歯車部分、ねじ部分も正確に復元してあります。
新しいカメラ部品の素材には、真鍮を選びました。
真鍮は独特な光沢感が美しく、アンティークアクセサリーにもよく使われる素材です。
計10個、同カメラ部品を製作し、お客様の元へ発送しました。
「古いカメラの部品欠損で悩んでいる方の助けにしてほしい」と実績掲載許可をいただいた
製作したクラシックカメラの部品の出荷後、お客様より丁寧なお礼のご連絡がありました。
当社は、サイト内の部品・パーツの製作実績ページにぜひ掲載したいと思った際、当然ながらお客様にお伺いを立てていますが、今回のお客様からは「自分と同じように、古いカメラの部品が無くて困っている人はたくさんいるはずです。そうした方々の助けになってほしいです!」と、とても嬉しい言葉とともに快諾をいただきました。
半世紀ぶりによみがえったクラシックカメラの部品を見て、何か感慨深い想いを持たれたのかもしれません。
今回製作したカメラ部品に限らず、”この世にまたとない”、”もう入手する方法がない”部品を求めている方はたくさんいらっしゃり、実際に相談も多く受けています。
今後も当社「杉原産業」が、そうした方々のお力になることができれば嬉しいなと、考えさせられた事例でした。
どこにもないクラシックカメラの部品を製作するなら杉原産業にご相談ください。