廃盤部品の製作事例まとめ | 小ロットや1点物の修理先が無い時は杉原産業にお任せ
2019/05/14
廃盤部品の製作事例まとめ | 小ロットや1点物の修理先が無い時は杉原産業にお任せ
世の中には、様々な理由で「一点もの」になる部品やパーツが存在します。
ただ、最初からオリジナル要素を狙って作られた部品ではないのに、「一点もの」になってしまうケースは厄介です。
壊れてしまった部品を、新たに購入しようと調べたら廃盤になっているケース、メーカー自体が倒産しているケースでは、「どう新しい部品を調達すればいいの!?」と大変困ったことになってしまいます。
当社杉原産業は、廃盤になってしまい、新たに調達することができなくなってしまった部品の複製依頼を、これまで数多く承ってきました。
今回は、廃盤になった部品の複製や、予備部品の製作に成功した事例をいくつかピックアップしてご紹介します。
廃盤などで入手や修理ができなくなった部品の小ロット制作をした3つの事例
- 【1】半世紀前のクラシックカメラの部品を製作
- 【2】製造元が倒産してしまった衣装金具を製作
- 【3】たった1つしかないアクセサリーの予備を製作
【1】半世紀前のクラシックカメラの部品を製作
半世紀前に製造業者が倒産、さらに専門修理業者も10年前に無くなってしまい、新しく入手することができなくなった、クラシックカメラの部品製作事例です。
クラシックカメラの部品の形状はきわめて特殊なものでしたが、製作の参考に実際の部品を送っていただくことが可能だったため、忠実に再現することができました。
全10個の予備部品が完成後、お客様から「部品の欠損で悩んでいる人みんなに、このことを知ってほしい!」と、お声をいただけたことが印象的でした。
⇒ この事例を詳しく見る方はコチラ
※「クラシックカメラの修理に必要な部品を製作」の事例ページにリンクしています。
【2】製造元が倒産してしまった衣装金具を製作
「とっくに廃盤になり、修理を引き受けてくれるメーカーもないです」と、北海道のお客様より、衣装金具修理のご依頼をいただいたことがあります。
北海道から大阪の当社までご連絡をくださったということは、ご依頼当時よほどお困りであったのだと想定できます。
故障の原因になった、金属部品が接着する布地部分の白カビをクリーニングし、より頑丈な状態でお客様に返却できたことが誇りです。
⇒ この事例を詳しく見る方はコチラ
※「破損してしまった衣装の金具を修理」の事例ページにリンクしています。
【3】たった1つしかないアクセサリーの予備を製作
「たった1つだけ手作りされたアクセサリーがあります。それを大変気に入ったので、もし失くしてもいいように予備を作っておきたいです」と、ご依頼がありました。
オリジナルのアクセサリーに傷をつけないよう、まずは1つ忠実なサンプルを作って、さらにそれを基にロストワックス鋳造用の型を製作しました。
この時に製作した予備アクセサリーの数は3個ですが、もし今後何らかの理由でさらに多く作りたいと思った場合、先に製作した型を使ってローコストで対応することができます。
⇒ この事例を詳しく見る方はコチラ
※「1つしかないお気に入りのアクセサリーを3個製作」の事例ページへリンクしています。
無いと困る部品は、壊れる前に予備を製作しておくことがオススメ
例えば、カーディガンやコートなどのボタン付きの衣類には、ボタンが取れた時のために予備のボタンが別に付属していることが多いですよね。
それは、その衣類に合うボタンが“それ”だと決まり切っているからです。1つだけ違う種類のボタンを付けたら、見た目に違和感が出てしまいます。
上記の例を基に言えるのは、どうしてもそれで無いと困って、廃盤になっている(廃盤になるかもしれない)部品は、いつか本当に壊れる前に、予備を複数個製作しておくことが望ましいということです。
廃盤になっている部品が壊れてから、「これでないと困る!」とご相談をいただくケースが、当社でもよくあります。
以下で、その顕著な例を1つご紹介しましょう。
紛失して元の形が分からないボタンを工夫して復元
この写真は、「無くなってしまったコートのボタンを複製してほしいです」とご依頼があった時のものです。
ボタンを完全に紛失してしまっているうえ、同じボタンを製作・販売している店舗は一向に見つからないということでしたから、元々どんな形・大きさのボタンが付いていたのかが分からず、まさに八方塞がりな状態でした。
そのためこの時は、コートに付いていたボタンの跡などから、失くしてしまったボタンの形を推測し、コートと合わせた時に違和感がないフック型のボタンを新しく製作したのです。
⇒ 紛失したコートのボタンの復元に成功した事例を詳しく見る方はコチラ
※「元の形が分からないコートのボタンを修理」の事例ページへリンクしています。
この製作はとてもうまくいったのですが、それは当社がこれまで様々な部品の製作に携わってきたからできたことで、本来参考にできるものが何もない状態で、廃盤になった部品を復元することは簡単ではありません。
もしも今「これがいつか無くなってしまうと困るな…」という部品があるのなら、変形や傷などができるだけ少ない段階で、その現物を基にした予備部品を製作しておくことがオススメです。基にできる部品があれば、復元の精度は上がるからです。
まとめ
以上、廃盤になったり倒産になったりして、入手できなくなった部品の製作に成功した事例を3つご紹介しました。
“部品を復元する”、あるいは“予備を作っておく”ことにおいてネックになるのは、最低ロット数の都合だと思われます。
製作コストの兼ね合いから、「1つか2つ、部品を作ってほしい」というだけでは、依頼を受けてもらえないことがあります。
しかし当社・杉原産業は、1つからの部品製作に対応しているため、「数個だけ予備の部品を作っておきたい」という相談でも前向きに検討させていただいています。
- ・壊れた部品が廃盤になっていて交換できない
- ・修理できるメーカーが倒産している
- ・廃盤になるかもしれないから予備を作っておきたい
上記のようなお悩みをお持ちの方は、杉原産業までお気軽にご相談ください。